見えない仕掛けを見えるようにしてみる

見えない仕掛けを見えるようにしてみるとこうなる。Apple Advanced TypographyのContextual Layoutというのはこういうことができる。前の文字を見ながら新たに入力した文字を別の文字に置換する。あたかも手が前の文字のある場所と重ならないように文字を描くかの如く。

サラダ油から解放された日

MacOS X のよいところは、それは専用のハードウェアと一体のものであるところにある。今日はそんななかでもかなりヒットがあったので、さっそくブログを書きながら試してみたい。

それはこれである。これのいいところは、掃除が必要なくなったことである。さっきまで使っていたMighty Mouseはスクロールボールがいいのはいいのだが、その一番の弱点は長く使っていると指先の汚れや小さな埃がなかに詰まって掃除しなくてはいけなくなる点である。

そして実はその掃除がとても大変なのである。もちろん汚い手でマウスを使わないのならば長持ちするのであるが、その内上にスクロールできない、左りにスクロールできないという感じでどんどん機能が低下する。そこで中にはいっている汚れをとるためにサラダオイルを布に浸して掃除したり、分解して掃除して組み立てられなかったり、そんな問題がいつも発生していた。しかしこのマウスは、基本的にはボタンもスクロールボールも何もない表面はただのガラスである。なので全く掃除しなくていいのである。

実はこれは毎日マウスを使うものにとってとても嬉しいものである。とりあえず注文して今日ひとつ使って見ているが、とても快適である。まあウィンドウズの人には、こんなイキなマウスを使うことができないと思うが、そのうちパクリ商品がでるだろう。

http://www.apple.com/jp/magicmouse/

無銭乗車客チベット語、Snow Leopard列車で再出発

漸く本日MacOS X Snow Leopard が28日より発売されることが発表となった。http://www.apple.com/jp/macosx/

MacOS X Snow Leopardは現行のLeopardの大幅なチューンアップを加え、昨年よりデベロッパに配布され数多くのベータテストを経て、ようやく出航となった。特に今回の注目すべき点は、64BITへのコードの書き直しや、古いAPIからの新しいフレームワークへの完全な移行など、見た目は殆ど一緒であるが、内部的には大幅なチューンアップが加えられた。これまで新しいビルドがでるたびに自分のマシンにインストールし、思いっきりバグが沢山あるなかでテストしてきた者としては、誠に感慨ぶかい。

我々チベット語環境の開発チームでも、前回のLeopardの発表の時のような「世界初」「日本初」というような衝撃的な出来事ではないが、iPhoneの発売で遅れたLeopardのチベット語システムフォントにバグがあったことに気づいた時から、いつバグフィックスがソフトウェアアップデートで反映されるのかと待ち望んできたのだが、漸くその時がやってきた。チベット語を使っている人は必ずSnow Leopardにアップデートして欲しい。何故ならばLeopardのKailasaには致命的なバグがあったからである。

詳しくは機密保持の問題があるので、ここではかけないがひとつだけ書いておきたいことがある。

それはまずはMacOS Xで使用されているApple Advanced Typographyの仕様を使ってレンダリングを行っているチベット語は、ウィンドウズのOpenTypeのその機能よりもはるかにスピードがはやく、また非常に高機能であるということである。いまだそんなフォントを開発する人はいないが、たとえば日本語の続け文字や変体仮名などのフォントだって本当は開発できるのである。

その技術はこのzapfinoフォントを見れば一目瞭然であるが、たとえばKokonorでསོ་སོའི་སྐྱེས་བུ་と入力したり、བློའི་ཡུལ་དུ་བྱར་རུང་བ་とかརྒྱ་མཚོའི་ཆུ་と入力した時の母音のナローの動きを観てもらえばその秘密をかいま見ることができるのである。Kailasaは元々のデザインは福田先生のものであるので、そのようなわざとらしい動きは見た目には気づかないようにできているが、Kokonorについてはその動きを味わっていただき「おお」と思ってもらえば開発者の狙うところなのである。

Leopard以降にバンドルされているKokonorは昔Tibetan Language KitとしてMac OS System 7.5に対応する時にデザインしたタイプフェイス(実はチベット語をはじめて勉強しながらこのフォントを作ったのが最初である)であるが、内部コードとしては全く別物である。そしてSnow Leopard では完全にバグ部分が修正してあるので、とても安心である。チベット語がMacに実装されるようになった経緯はそのうちゆっくり明かしたいが、なぜLeopard以降、今日までほんの少しのバグでさえソフトウェアアップデートに乗らなかったのか、その理由をちょっとだけ明かしておきたい。

Appleにとってみれば、チベット語のフォントやキーボードというのは、電車にただで乗ろうとする厄介な客のようなものである。これはどういうことかといえば、チベット語が実装されているということがMacという高級で高価なコンピュータを買おうとすることに何ら役にたたないということである。オペレーティングシステムには他のいろいろな機能を載せることが大事であり、アップルのようにハードとOSとが一体化したコンピュータを販売しているメーカーにとってみれば、その他の機能こそが、切符を買って電車に乗っているお客様なのである。なので様々な問題が発生すればあなたはただ乗りしているのですぐにおりてください、とも言われかねない状況なのである。だから我々はまだお客が少ないうちからこっそりと、ここに乗りますね、と小さな声でOSの片隅に乗っかるしかないわけである。ソフトウェアアップデートというのは途中で停車する駅のようなものであり、その駅で優先的に乗り降りする人(つまりアップデートされるソフトウェア)はあくまでも切符をちゃんと買った乗客なのである。だから我々のようなチベット語は、その時には乗り降りできない(アップデートされない)場合が多いということになるのである。

Leopardの時にはちょっと忘れ物を取りに行っている隙に列車は出発してしまったので、乗り遅れてしまったが、Snow Leopardにはちゃんと忘れ物を取りに行った上で、この無銭乗車の乗客を出発させることができた。また、64BIT化、ATSUIからCoreTextへの移行が進むことはチベット語にとって有利な条件だらけである。PhotoshopなどはいまだにCocoa Applicationのフレームワークをかなり逸脱しているが、もっとサクサク動くアプリもどんどんでている。

Leopard号に乗ったチベット語は、すべてのマックでチベットのニュースを閲覧することを可能にした。期をせずして2008年3月のラサでの弾圧以来、ものすごい量のユニコードチベット語テキストがネットにあふれかえってきた。

http://googleblog.blogspot.com/2008/05/moving-to-unicode-51.html

Leopard号に乗らなかったら、この数年間マックでは中国がブロックするようなチベット語ニュースをチェックできなかっただろう。自分のやった仕事が世に役に立っていると思えるとても幸せな瞬間である。

Snow Leopard号に乗ったチベット語は、また新しい土地に連れて行ってくれる。そしてこの瞬間から一刻もはやく次の列車にはやく乗るための追い込みに入らなければいけない。明日からはちょっとスピードアップして、あのやさしいこっそり乗せてくれる車掌さんたちのために、なるべくかけこみ乗車をするべく頑張りたいと思うのが、今日のSnow Leopardの発売ニュースである。

MacOS X Leopardでチベット語

もう何年も前からやってきたプロジェクトである、大谷大学真宗総合研究所のTibetan Language Kitが漸くアップル社のMacOS X Leopardに搭載されましたので、お知らせします。

MacOS X Leopardでは福田洋一先生の作ったKailasaフォントと私の作ったKokonorフォントをサンフランシスコ在住のスティーブ・ハートウェル氏と一緒にバージョンアップしたものが、システムフォントとして搭載されています。メニューバーのSpotlightでshojiroと検索すると私たちが作ったフォントが表示されます。(びっくりしました)

チベット語フォントの開発ストーリーなどそのうち書きますが、
とりあえずMacの人はLeopard にバージョンアップしましょう。

Windowsの人は、Macを買えばWindowsもインストールできますので、
とりあえずMacを買うか、Windows Vistaにバージョンアップしましょう。

そういえば小野田俊蔵先生が、iPodでも使えますか?って聞かれましたが、
まだiPodでは使えません。そのうちできます。

アウトライン・プロセッサとサチェー(科文)

アウトライン・プロセッサというソフトがある。
昔はACTA 7であったが、最近はOmni Outlinerというソフトを使っている。
http://www.omnigroup.com/applications/omnioutliner/
MacOS Xで快適に動いている。なおかつチベット語も大丈夫というすぐれものだ。

すこし高機能で使いにくいが、訳あって、最近だんだん使いこなしてきた。というのも論文を書かなくては行けないのに、うまく進まないのでソフトを変えてみたりして気分転換しているからである。

むかし東洋文庫でツォンカパ全集のサチェーを作った時には、すべてACTA 7で作った。実はこのソフトがあったからこそ、あの本ができたわけだ。チベット仏教の思考法はアウトライン・プロセッサで行なう作業とほぼ同じような思考の流れをしている。

アウトライン・プロセッサで論文を書いていると、すこし進行状況がよくなってきた。TeXを使うのもいいが、やはりスマートではない。註を書くのには便利だが、やはりコマンドラインが見えるところが気にくわない。だからこのままアウトライン・プロセッサで書き続けることを決心した。

半日くらい頭を使えばアウトライン・プロセッサから組版して印刷するところまで自動化できるはず。とはいえ、いまはそこまでやる必要がないので、とりあえずどんどん書き続けよう。