他人の幸福を祝うことは、自分のエゴを押し通してはできない。
たとえば、恋人が他人に奪われても、その恋人を愛するのならば、
相手の幸せを望むべきである。
しかし、我々はそうできないエゴの塊、輪廻そのものの世界に生きている。
とはいえ、エゴを押し通すことはできない。
他人に要求するよりも、まず自らの要求は少なくする。
欲望をすくなくすれば、軽くなる。
軽快さのなかにこそ美しさ、品のよさはある。
それはスカルラッティのピアノ曲のようなものだ。
バッハの重厚な音楽より、スカルラッティのピアノソナタの方がよっぽどいい。
すべての人が軽快で、楽しい境地に到るために、
すべての教えが束縛からの解放を説いている。