世の中は確実によくなっている。我々は楽観的になるべきである。
これはダライ・ラマ法王が広島で語ってくれたことばである。
決して我々はあせって暴力に訴えてはならない。
時が熟するのを待つことは大変な精神力が要ることであるが、
ダライ・ラマ法王が普通の政治家とは全く異なるのはこの精神力をもっていることである。
今回の善光寺の判断はこの言葉を思い出させてくれた。
当然の判断ではあるが、彼らも苦しい状況だったのだろう。
よく判断してくれたと素直に感謝したい。
チベットの状況はいまも苦しい状況が続いているが、
世界全体の状況をみれば確実によくなっているといってよい。
逃げ腰の日本政府も中国政府へ対話をするように公式の場で言ってくれている。
これもよいひとつの兆候でもある。
しかしこれで充分かといえばそうではない。あともう少しだ。
私は今年の洞爺湖サミットで、チベット問題が解決することを夢見ている。
たとえ今年そんなことは有り得ないとしても来年でもいい、
とにかくはやくあの巨大な国の人々に平和と自由がもたらされることを願ってやまない。